にっしゃりん

自転車でどこまでも

大学2年の夏 ロードバイクで日本一周した話

2021年8月から9月にかけてロードバイクで日本一周に挑戦した記録。

日本一周とは言っても目的は人それぞれ。「人の温かみに触れたい」「綺麗な景色を見て回りたい」「修行」など人によって違うでしょう。自分が日本一周をしようと決めたのは「できるんじゃないか」という思いつきだけでした。

コンセプト

①東西南北の端を制覇する

②ご当地料理を食べて回る

③夏休みのうちに完走して帰ってくる

旅のコンセプトは以上3つ。このコンセプトのもと、夏休み期間中での日本一周に挑戦しました。

ルート

大阪から出発して北海道へ向かい、東日本を回って大阪に戻る。再び大阪から鹿児島に向かって出発、西日本を回る。8の字を描いて日本を一周するルート。

全体の距離は6289km、かかった日数は35日でした。

単純に平均すると1日179km。これは東京から静岡くらいの距離で、日本一周をするペースとしてはかなりハイペースだと思います。ただ進む距離は日によってまちまちで、進む日は200km以上進む一方休む日は数十kmで休む日もありました。

海岸線に沿うようにすべて進めば10000kmも越える道のりになるでしょう。今回は限られた日数で旅する都合上、半島も飛ばして直線的なルートで進みました。北海道と本州の往復にはフェリーを使用、それ以外は全て自転車での自走です。

寝泊まり・食事

寝泊まりは基本的にネットカフェかテント泊で済ませました。

他の宿泊手段に比べて安価で充電とシャワーに食事も摂れるネットカフェは大変便利です。洗濯もネットカフェにあるコインランドリーで済ませていました。雨が続く日には夕方までネットカフェに滞在し出発という日もありました。

快活でコンビニ飯はもはやルーティーン。

テントを張っての野宿は費用もかからず場所の自由度が高いです。郊外や北海道ではテント泊をする(せざるを得ない)ことが多かったです。

まじで格安のテントです。学生クオリティ。

結果的に半分ずつくらいの割合でネットカフェとテント泊をしていました。ネットカフェの使用頻度は他の日本一周勢と比べて高いです。一日にかなりの距離を進む都合上、体力を回復させる目的で頻繁に利用していました。

食事は殆どがコンビニのパンでした。

 

調理器具が荷物に入る余地はありません。コンビニ飯です。ただコンセプトの「ご当地料理を食べて回る」の通り、郷土料理の類は殆ど食べながら進みました。せっかく日本を巡るなら色んな美味しいものを味わいたい。

一番印象に残っている仙台の牛タン。

費用

総額は¥186,368でした。6割くらいは食費ですね。

ネカフェ代が計3万円ほどかかっているので、ここでさらなる節約が見込めます。ただ日数制限と高速巡行があった以上必要経費でしょう。20万円以内で美味しいものも食べて日本一周ができたと考えれば安い方ではないでしょうか。

自転車・装備

ロードバイクにバッグを取り付けるバイクパッキングのスタイルでした。大きく4か所に分けて荷物を詰めました。出会った旅人は口を揃えて「軽装やね」と言います。日本一周勢の中では最軽量装備を自負しています。

・フロントバッグ(前方)

二重構造になっていて、取り外せばサコッシュにもできる優れもの。テントとエアマット、日用品などを収納していました。

・ステムポーチ(ハンドル周り)

写真では見えませんが小さなポーチをハンドル両側につけていました。主に補給食とモバイルバッテリー用。

・フレームバッグ(真ん中)

折り畳みの靴、チューブなどの自転車用品を収納。

・サドルバッグ(後ろ)

最大の要領を誇るバッグ。着替えと寝袋を詰め込み、上に手ぬぐいを括り付けています。タオルはこの一枚で事足りました。

終えてみての感想

大学2年の夏休みを丸ごと使って挑戦した日本一周でした。出発前はいけるだろうと思いながらも「どこかで野垂れ死ぬんじゃないか」とか思っていました。本州を北上する途中は不安に苛まれ、北海道では過酷な環境に心が折れました。

しかし北海道から本州に戻る頃には、もう旅の成功を確信しました。一日に漕ぐ距離も200kmを越え始め、力を感じていました。

達成直後はこの旅の意義を感じられずにいましたが、一年経った今になって旅先の景色を度々思い出します。行ったことのない場所、未知の領域のことを次々知っていくのは気持ちがよかったですね。

というわけで日本一周の記録でした。また気が向いたら長旅しようと思います。